結晶成長の観点から空気電池に切り込む
きれいな雪の結晶(デンドライト)
雪の結晶の美しさは、多くの人の心を惹きつけるものがあります。この複雑でかつ美しいカタチは、樹脂状結晶(デンドライト)と呼ばれます。
実は、これと同じ現象がリチウム電池などの電極上でも生じています。しかし電池においては、このデンドライトは、電池寿命に致命的なダメージを与えるモノとなってしまいます。
(図は、雪の結晶。)
結晶成長の観点から電池におけるデンドライト問題を捉える
現在、みなさんが使われているノートパソコン・携帯電話やEV車に搭載されている二次電池のほとんどはリチウムイオン二次電池です。
リチウムイオン二次電池に使われている負極はカーボンが使用されていますが、そのカーボン電極の理論値の90%以上が利用されているので、今以上の性能向上は望めません。
そこで、新たな負極材料として望まれているのが金属リチウムです。金属リチウムを用いれば格段に電池の能力を上げることができます。
しかし、金属リチウムを負極に用いるには様々な問題があります。その一つに、充電時に負極にできるリチウムデンドライトがあります。
デンドライトはセパレータを突き破り、電池内で正極と負極を短絡させます。また、デンドライトが負極から脱落することで電池の容量が下がる原因にもなります。
この負極のリチウムのデンドライト成長に結晶成長の観点から挑んでいきます。
(図は、電極構造の模式図。)
実験装置とメンバー

自作の電池セル

メンバー